*装丁&挿画本*
水はみどろの宮 改訂版
石牟礼道子 著
福音館文庫 刊・2016年
税込価格 756円
装画+挿絵
七つになるお葉は、山の湖の底深く、「水はみどろの宮」を浄める千年狐のごんの守と出会い、山の声を聴くようになる。山の精たちの祀りに招かれたお葉が見たものは…。
「遠い原初の呼び声に耳をすまし、未来にむけてそのメッセージを送るために」、作者から子どもたちに送る珠玉の名作。1997年にへ平凡社から刊行された名作が新たに挿絵を得て蘇る。
装画
初版が刊行されて後、多くの評者が「沖縄の近代史に初めて路地裏のアンマーたちが登場した」と評したのもこのためであった。それも顔の見えない「へのへのもへ」の民衆像ではなく、名前を持ったひとりひとりの人間をとおして描き出された。眉屋一族の歴史は、近代の沖縄民衆の体験であり、歴史であった。
(本書「解題」三木健氏執筆より)
装画
記録作家・上野英信とともに「筑豊文庫」の車輪の一方として生きた上野晴子。夫・英信の激しく深い愛情に満ちた暮らし。上野文学誕生の秘密に迫り、「筑豊文庫」30年の照る日・曇る日を死の直前まで綴る。
装画
思いがけなくも先立った大作家が、3.11以降の世界への、怒りと希望をたゆまず語り続けた、最後のエッセイ集。
まばゆく光溢れる世界を願った小説家が、わたしたちに手渡した課題とは。生と死について、家系をめぐって、惹かれ続けた場所、親しんだ物語について綴る晩年の随筆を併せた、30篇、550枚のエッセイ集成。身近に最後を見守った津島香以氏のあとがきを添えて刊行。
装画+挿絵
北インド・ヒマラヤ山中、ヒンドゥー教の聖地に近いルドルプラヤーグでディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディは生まれた。ディネーシュは太陽、チャンドラは月、太陽と月の申し子。
ディネーシュ氏の生い立ちと”ナマステ楽団”の演奏活動についてのノンフィクション、でありながら、詩人でもある”唄う狂犬”が独自の言葉で紡ぐ不思議な物語でもあるのです。
装画+挿絵
女と男の間を行き交い、流れてやまない情念の渦を、文と絵で描きとめる現代の語り物、愛の絵草紙。そのつぶやきは、恐ろしくも、底深いひととひとのかかわりの真実をあらわにし…。
拷問の隠れた美学と従属のひそやかな快楽、この禁断の実が愛することの限りない語りを紡いでゆく。犬こそ王様の支配者ーーサディズムとマゾヒズム、支配と被支配の反転にこそ、生きてあるひとの存在のほんとうがひそんでいる。
装画
信州松本・神宮寺、ガチンコ勝負のこの和尚。娑婆の陰口なんのその、やむにやまれず西東、彼岸此岸はっしと睨む。珠玉の毒舌…堪能あれ。
装画
精神病院をなくしたバザーリア(1924-1980イタリア)、入所施設の論理を破壊しノーマライゼーション原理を唱えたニィリエ(1924-2006スウェーデン)、教育の抑圧性を告発したフレイレ(1921-1997ブラジル)。動乱の時代に社会に大きな影響を与えた3人を貫く「実践の楽観主義」の今日的意義。
キジバトの記 新装版
上野晴子 著
海鳥社 刊・2012年
税込価格 1.785円
装画
九州・筑豊の廃坑跡に住み、その生涯を炭鉱労働者の記録を遺すことに捧げた上野英信から、もっとも信頼されていたのが著者である。
大新聞の記者をやめ、宮崎県・土呂久の砒素被害者の救済運動に関わった著者が書いた、「金を惜しむな、時間を惜しむな、命を惜しむな」と言い続けた記録の鬼の伝記。
父を焼く 上野英信と筑豊
上野朱 著
岩波書店 刊・2010年
税込価格 2.310円
装画+挿絵
1950~60年代。北九州筑豊の地で谷川雁・森崎和江らと共に「サークル村」で活動し、その後、記録作家として多くの名著を遺した上野英信(1923-87)。その一人息子である著者が、英信と彼を支えた母・晴子の思い出、筑豊の風土とそこに住む人々を描く珠玉のエッセイ集。
英信の葬儀の様子を語る表題作など27篇を収録。
装画+挿絵
ウルトラマンのシナリオライター・上原正三が少年の視点で描いた沖縄戦のリアル。集団自決、米兵による強姦、ひめゆり学徒隊、沖縄大空襲、疎開…
著者が体験したエピソードを通して綴られるのは、戦中戦後を生きた子どもたちの飢えと逞しさ、拒絶とあこがれ、そして絶望と希望。沖縄版「はだしのゲン」「スタンド・バイ・ミー」として長く読みつがれてほしい1冊。
装画+挿絵
姜信子が書下し、山福朱実、屋敷妙子、早川純子、塩川いづみの4人の画家が描く”はじまり”の物語。
「あいのはじまり」石が語る神話ソルムンデハルマン、「うたのはじまり」文字をなくしたウイルタとブヌンの民、「たびのはじまり」永遠の旅人まゆんがなし。
装画+挿絵
『ごく普通の在日韓国人』でデビューを飾って以来、日本と韓国の狭間で、そして日本と世界の狭間で、「境界」を越えた生き方を考えてきた著者が、日本国内外のアジアで生きる人たちを訪ねる「歌紀行」。肩の力を抜いた30編でさまざまな人生を描き出す。本文2色刷で不思議な世界を作り出すエッセー集。
食とたねの未来をつむぐ
ヴァンダナ シヴァ 著/小形恵 翻訳
大月書店 刊・2010年
税込価格 1.575円
装画+挿絵
大切にしたいもの、守りたいもの、分かち合いたいもの。食を愛するひとたちがみんなでつくったマニフェスト。いのちを育むたねを蒔こう。
科学・技術・エコロジー研究財団主宰の著者は、環境保全や女性の人権を守る運動に深くかかわる実践家であり、開発、農業、グローバル化など様々な問題についての世界的なオピニオンリーダー。